『はぁ…』
俺は思わずため息をついた。
(何だよあの顔…

勘違いしそう…)

そう、片想いの相手にあんな顔をされれば、勘違いしそうになるのは無理もないと思うのだ。
(確かにジロジロ見詰め過ぎた俺も悪いけど…だって…

勢いであんな事をしてゴメンって、いつ言えば良いか考えてたんだから仕方ないだろ?…)

(なんて、ワガママ過ぎるか)

俺は一人で帰路につく。

(彼女の家はどの方向なのか?)
ふと、そんなことを考えながら。