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「……ゆず?」




不安そうに私を見つめる彼。





「……ふふっ」

「な、なんだよっ…」




私は思わず笑みがこぼれる。






「……ううん。懐かしくって
私達もあんな時あったなあって
思い出しちゃって。」





私が見つめる先には、

手を繋いで笑い合いながら
歩く高校生のカップルがいる







「ったく……俺はこんなに溺愛してんのに
ゆず、気づくの遅すぎなんだよ……」




彼は恥ずかしそうに頭をポリポリとかく。







「……えー?そっちが不器用なだけでしょ?」


「……っ!ちげぇよ!!
ちなみに学年全員俺がゆずの事好きって
知ってたからな!!!!」





「嘘っ!!何それ……恥ずかしい……っ」

「だからそれくらい好きバレしてたっつーの」




昔から彼は私に優しくて、心配ばっかりで
自分の事よりも
私の事を考えてくれるくらい……










「まぁ、俺は今もゆずに







「 溺愛 」







してんだけどな。」





彼は少し恥ずかしそうに
私から目を逸らす。








そんな、彼を私は少し引っ張って






「……これからも
溺愛よろしくお願いしますっ



大好きだよ、ハルっ!」






そっと私はハルにキスをした






END