ケータイ小説 野いちご

いつか家族になる日〜嫁の再就職〜

嫁のバイト先ー夫目線ー

寧々ちゃんの就職先が決まらないまま1学期が終わり、夏休みも過ぎて、9月になっていた。

その間寧々ちゃんは仕事の話をあまりしなくなっていたから、今年働きに出るのはやめたのかなぁ、なんて勝手に思っていたんだけど。


実は寧々ちゃんは俺にいちいち相談するのをやめ、水面下で行動していたんだ。

9月に入ると間も無く、近くのレストランでのバイトを決めた彼女は、俺には『決めた』という報告だけしてきた。

週末は学生バイトがいるから、平日のランチタイムのみとのことだ。


…レストランか…。

そそっかしい寧々ちゃんが料理運んだりするのかと思うとものすごく心配だけど、もう俺はなるべく口を挟まないようにするんだ。

だって俺は彼女を家庭に縛りたいわけでも、全部自分の管理下に置きたいわけでもない。


ただ…心配なだけなんだ。


週末自宅に戻ってバイトの話を聞くと、寧々ちゃんは
『楽しい』
とか
『みんないい人』
としか言わない。


…心配だ…。



「よし。見に行こう」


寧々ちゃんがバイトを始めて2ヶ月くらい過ぎた11月の半ば。

俺は寧々ちゃんには内緒で金曜日に会社の有給を取った。


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