ケータイ小説 野いちご

雨上がりの空に咲く花

雨上がりの空に咲く花

( 好きになった人が幸せなら、それでいいなって…言っただけさ… )

( 好きになった人が? )

( ただ、それだけ… )

( そっか )

セイカくんも、私と同じことを…

( 私もそう思う、好きな人の幸せを願っているの、その人が、いつも笑顔でいられますようにって… )

奈々瀬も?

雅さんたちを見ていたセイカくんが、私のことをじっと見つめているのがわかる。

( 奈々瀬は今、幸せ? )

( そんな急に言われても、わからない…ほぼ、かな…一つの夢が叶えばだけど… )

セイカくんに見つめられていると思うと、やっぱり顔が見れなくなるよ。

( 夢? )

( うん…雲の上に昇れたらいいなあって… )

( ははは、奈々瀬らしいな )

( また、無茶なことって言いたいんでしょ? )


夢のような世界の話

けれど…

手を伸ばせば届きそうな場所なのに…


( でも、奈々瀬ならできそうな気がするよ )

( そ、そうかなぁ…そういう、セイカくんは? )

( 俺は…幸せ… )


セイカくんから、幸せ、という言葉を聞いて…

良かったね、と思う気持ちと…

ショックの気持ちの、両方が心をよぎった。


綺麗ごとを言ってきたけれど…本当は違う…
    

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