「…また明日ね、花莉。あいつらに何かされたらすぐに連絡するんだよ?」



高校に入学してからできた唯一の親友、結城 京子(ゆうき きょうこ)が心配そうに私を見つめる。京子は赤いメガネのボブカット。



「大丈夫だよ。また明日ね!京子!!」



私は京子に手を振って家に向かって走った。



本当は早く帰りたいわけじゃない。できれば放課後は普通の高校生らしく友達と遊びたい。



でも私にはそれができないんだ。









普通の生活が送れないから…