第6話



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あの日、刑事さん達が帰った後、

入れ替わるように園長先生とサトシお兄ちゃんが駆けつけてくれた。


頭が現実に全く追いついていない中、

小さな頃からずっと聞き親しんだ声が聞こえて、

私は再び大泣きして園長先生の胸に飛び込んだ。


サトシお兄ちゃんも、
ずっと私の背中をさすってくれた。





そのまま、
“まごころの家”に連れ帰ってもらい、

昨日もその前も、そして今日も、

なっちゃんがいなくなってしまった現実を受け入れられないまま、

ただぼんやりと・・1日を過ごしている。





“コン コン”


「・・・はい・・・。」


ドアをノックする音が聞こえてきた。


声を掛けると、
しばらくしてからドアが開く音がする。


「ミハルちゃん。
ムコウジマ警察署の真田です。」

「同じく小西です。」


部屋に入ってきたのは、あの日病院でお会いした2人の刑事さんだった。