「これよね?」

そう言い晴のお母さんが持ってきたのはSDカードだった。

「これは?」

「晴の大好きなものが詰まってるの。
これを見たくてきたのよね?」

「…はい。」

きっとこれだってわかってたんだよ。

「これにさして見て。」

「ありがとうございます。」

おばさんは席を外した。

私は黙ってカメラの電源をつける。

「わぁ。綺麗。」

最初に出てきたのは空の写真だった。

綺麗な茜空。

あの日の空みたいだ。

そう思ってよく見ると河原で座っている私を見つけた。

晴らしくて微笑ましい。

「え、、」