コンコン

「はーい!どうぞ。」

ガチャっ

「あ!雪ちゃん!」

「綺麗…」

純白のドレスを身にまとった先輩はものすごく綺麗だった。

耳に揺れる真珠、先輩の素敵さを引き立たせるベール、手に持ったブーケにはデンファレの花が。

どれもが綺麗だった。

「ありがと。」

微笑む先輩は幸せそうだった。

先輩とは年に2、3回会う仲だった。

「あれ、萌先輩そのネックレスだけここのじゃないですよね?」

「あ、やっぱり気になっちゃう?」

「へ?」

そのネックレスは頭のティアラやイヤリングに比べると劣って見えてしまう。

星型に小さいダイヤが2個着いている。