ケータイ小説 野いちご

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[完結]奏、可愛いよ。

ちいさなモヤモヤ

*奏Side*




綺麗な弧を描いて、オレンジ色のバスケットボールはバックボードに書かれている黒枠の中に当たった。



細い鉄の枠の上を半周して、見ている人たちをハラハラさせてから、見事にゴールの中へ。



その瞬間体育館に響いたのは、審判が持っている電子ホイッスル。


そして……。




「「「キャーッ!!根岸君ナイスーっ!!」」」




陽へ向かう女の子たちの黄色い悲鳴。



本当は『ナイス』じゃなくて『かっこいい!!』とか『大好き!!』とか言いたいんじゃないのかな。




言っちゃえばいいのに。


現時点で、陽に彼女はいないことになってるんだから。


言ったって何も問題ないよ。



……なんて、卑屈なことを考えてしまう。





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