「大丈夫。

あやちゃんに教えてもらうし」



あやちゃんだって頭いいもん!


別にわざわざ結城くんに教えてもらわなくても大丈夫だもん!



「あっ!!」



急に声を上げるママ。



勢いで席まで立っちゃってどうしたんだろう。



「ゆき、直也くん!

ママとパパ、明日から1泊2日で温泉旅行に行ってくるわね!」


「…………………………」



はい?



「あら?2人とも大丈夫?」



どうやら固まっているのは結城くんもらしい。



そりゃそうだよ。

ママが変なこと言うから。



「もうママー?何変な冗談言ってるのー?」


おもしろくなーい、と笑って言う。



だけどママはそんなわたしを見て

「冗談なんかじゃないわよ。

だってママ、実は今日スーパーのくじ引きで一等の温泉旅行ペアチケットを当てちゃったんだもん!」