「黒崎(くろさき)さん、今日は初めてで疲れただろう? もう帰っていいよ」 「あ、はい……すいません、失礼します」 午前で始業式やホームルームがあり、午後は明日からの授業が準備をしていた。 けれど中々捗らず、それに気づいた学年主任の先生が帰っていいと言ってくれた。 きっと、疲れていると思っているのだろうけれど。 理由はそんなことではない。 私が副担任になるクラスに、年下の幼なじみがいたからだ。