それからしばらく時が経ち、冬休みに突入した。


そして今日は新年を迎えたのだが、最悪の形で一年が始まることになる───



「綾ちゃん、あけましておめでとう」
「え…」


年を越してから眠りについたため、起きるのはいつもより遅く。


リビングに行くと、智也を含む彼の家族がいたから、思わず驚いてしまった。


「あら綾、やっと起きた」
「ごめんね綾ちゃん、お邪魔さしてもらってるわ」


私のお母さんと智也のお母さんが二人、リビングに立ちながら仲良く話していた。


そしてテレビの前にあるソファには、私のお父さんと智也のお父さんが並べられたおせちを含め色々な料理を食べ、わいわいと騒いでいる。

片手に缶ビールを持ち、いかにも楽しそうだった。