数日後の昼休み。


あたしは香菜美と2人でお弁当箱を広げていた。


教室内にはお昼のいい香りがただよっている。


「最近スマホつついてないね?」


ご飯をひと口食べてから香菜美がそう聞いて来た。


「ん? あぁ、そういえばそうだね」


スマホをいじる時は、勇気君からの連絡が来たときがほとんどだった。


「ゲームはしてるの?」


「あぁ……そういえばしてないかも」


勇気君とのメッセージのやりとりが楽しくて、最近はあまりゲームを起動していない。


「そっかぁ。それって田中君パワー?」


ニヤニヤした笑顔を浮かべてそう聞いてくる香菜美。