ケータイ小説 野いちご

鷲高の王と囲われ司書

王様の苛立ち(莉王side)



ガシャーン、と、けたたましい音を立てて、教室の扉が吹き飛んだ。

扉ごと廊下に投げ出された男子生徒は、どうにか立ち上がろうとするも、前後不覚とばかりにふらついて、また倒れ込んでしまう。

「‥‥1年の分際で、俺に盾つこうってその根性だけは褒めてやるけどな。生意気にちょこまかうっせーんだよ‥‥」

「ひっ‥‥!!」

倒れ込んだ1年生を、莉王は逃がさない。首根っこを掴んで立たせ、射殺さんばかりの目つきで睨み上げる。

もう一発ほど食らわせておこうか、と腕を振り上げると、後ろから志季の冷静な声が響いた。


「‥‥おい莉王、そこらへんにしとけ。お前今日キレすぎだ、病院送りにする気か」

「ピッカピカの1年生だしー、テカゲンしてあげないとー!」

自分も相当暴れまわってきた晴斗も、乱れた制服をパンパンと直しながら近づいてくる。

「ちっ‥‥わかってるよ」

盛大に舌打ちした後、莉王は捕らえていた男を乱暴に離す。

解放された1年生は、うまく動かない足を必死に動かして走り去ろうとするも、廊下に倒れ込む数人の仲間の上に、折り重なるように倒れ込んで静かになった。


「‥‥この時期は多いな、入学早々下剋上を狙ってくる短絡的な1年が」

「夢とキボーにあふれた1年生だからね!ケッキさかんってやつ!」



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