「ふふっ、ありがときょーくん」


まだあどけなさの残る笑顔でそう言った梅にドキンと鼓動が増したのが自分でも分かった。


ここ数年で、大人になったと思う。
でもまだまだ幼さも残る梅。


素直に真っ直ぐに綺麗な笑顔を見せる梅を見ていると俺まで自然と笑顔になるのは小さい頃からだ。






「明日楽しみだなぁ」



さっきまで黒いオーラが見える程へこんでいた人物とは思えないくらい今は目をキラキラさせている。


梅を励ます為に言ったとはいえ、半分⋯いや8割りは俺が梅と一緒に過ごしたいから提案したんだ。

だから「パフェ、パフェ」ともうすっかり頭の中がパフェになってしまっている梅に面白くない気持ちもある。


でも⋯、




「きょーくん、楽しみだね」



向日葵の様な笑顔でそう言われたらもう何でもいいとすら思えてくるんだ。