午後のドラマ再放送を見ながらホテル勤務仕様のメイクをして、

良い展開になる後半部分に入ったところで、名残惜しくテレビの電源をオフにし、部屋を出る。

今日明日は夜番。

夕方出勤って何だか気持ちがダレダレの状態になってしまう。

大体何時も昼頃まで寝てるから、何だか寝すぎて眠いし……


「ふぁ~…」


と、口に手も当てず、マンションの駐輪場で大きなあくび。

ついでに、思いっきり背伸びもしたところで、


「ん……?」


何だか今、視線を感じたけど……

きっと、“あの女、女捨ててるなー”的な冷めた視線だろう。

何処で誰に見られてるかわからないモノだけど、いちいち意識し続けるのも面倒。

こんなだから、まともな彼氏が出来ないんだろうなぁ~…

まぁ、いいや。

急ごう。

そんな事を思って自転車に乗り、ホテルへと向かう。