今日はさくら中学校卒業式。
仰げば尊しを歌い終わり、卒業生は退場。椿己、蘭も卒業生のひとりだ。
中学校最後の写真撮影。椿己は蘭との写真を撮るタイミングをうかがっていた。
そこに、ひとり蘭に写真撮影を申し込んだ。蘭の幼なじみ、愛咲日(あさひ)だ。蘭がすんなり受け入れ、笑顔でピースをつくり、愛咲日と距離を縮める姿に心が痛くなった。
「もうダメかもしれない、、、」
早く告白しなければ、、、と焦る気持ちが高まった椿己。
それとは裏腹に楽しそうに写真撮影をしている。

結局写真撮影のタイミングを逃してしまった椿己。
告白しようとしてるが、蘭は友人の彩葉(いろは)としゃべっている。
友人の彩葉が塾で先に帰る。
今蘭はひとりだ。
勇気を振り絞って蘭の元へ向かう。
第二ボタンをとり、蘭に告白した。
「好きです。」
ものすごく悩んだ。結果シンプルに気持ちを伝えることにした。蘭は第二ボタンを受け取ってくれなかった。そして、返事も「ごめん」と一言。椿己はショックで涙がこぼれそうになったが、ぐっと堪えた。
1人で中学校をあとにする。
泣いた。


家に帰ってからも、声が出るほど泣いた。
息苦しくなりながらふとスマホに目をやる。
友達からLINEだ。


「なぁ、しってるか?」
「うん?」
「蘭と愛咲日」
「がどうしたの?」
「付き合ったってよ」

ショックのあまり気を失いそうになった。

そう、愛咲日は蘭に告白し成功したのだ。

親友の愛咲日が、まさか、、、となった。

でも、愛咲日に確かめる勇気をもってはいない。