ケータイ小説 野いちご

もう、我慢すんのやめた

Ꮮᵒᵛᵉ ⃛❥2
幼なじみの本音と、涙。



***

2泊3日の臨海研修も終わり。


吹き抜ける風は、もうすっかり初夏の匂い。
もうすぐお待ちかねの夏休みがやって来る。


浮き足立っているのは、恋人がいる人たちばっか。


非リアには家族での予定もなければ、友達との約束もない。

そんな私には恋人なんて何それ新種の高級バナナ?ってくらい私には無縁の話だ。


夏休みなんて家で腐って転がってるだけだし、私は学校で友達とワイワイしてる方が好きだな〜。



なんて思いながら、ふと教室の入口でテツの席に集まってだべってる佐倉へと視線を向ける。


大口開けて笑ってる佐倉に、私にもそうやって笑えばいいのにな……なんて思う。


他の女子よりは話してくれるとは言え、やっぱりテツたちみたいに心を開いてはくれない。

それが女だからって理由なら、すごく悔しい。



"……だから、これは錯覚だから"



不意に思い出す、佐倉の言葉。
……あれ、どういう意味だったんだろう。


結局、あの場ではタイミングを逃して聞けなかったし、後になってわざわざ掘り返すのは余計できなかった。

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