ケータイ小説 野いちご

7年越しの好きを、キミに。

【4】懐かしいキミと再会。



花火大会が開催されるというだけあり人で溢れ返っていてなかなか前に進めず、さらには美紅ともはぐれてしまった。

この人混みの中、探すとなれば大変なことでどうしようかと悩んでいると美紅からメールが届いた。


それを読んでいると泣きそうになりながらもグッと涙をこらえて、前を向く。

ここで立ち止まってどうするんだ。


美紅に背中を押してもらった。
ここから先は1人でも大丈夫。

自分にそう言い聞かせながらギュウギュウと人で溢れている電車に乗り込んだ。

車内は冷房が効いてるはずなのに人の多さで涼しさなんか感じなくて、むしろ熱気で汗が滲んでくる。

一駅一駅近づくにつれて、わたしの心は尋常じゃないくらいバクバク鳴っている。

そんなことを周りは当たり前のように知らなくて、自分だけが焦っている。


心を落ち着かせるように何度も何度も深呼吸をするが意味を成さないのか、全く平常心じゃいられない。

降りる駅に着いた頃には、緊張がピークに達していて、足が鉛のように重たくて外は暑いはずなのになぜだか氷のように冷たい身体。

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