俗に言う、呼び出し。 今、喰らっている真っ最中だった。 原因は学か由羽くんか……どっちかだろうな。 裏庭に連れ出された私は、どう由羽くんに知られないようにするかを思案していた。 この状況、由羽くんに知られるのが一番ヤバい気がするから。 「遠江さん」 「……なんでしょう」 同じ学年の女子だ。 ざっと十人。 「あの――これ、司くんに渡してください!」 ………。はい?