結婚して3年がたった。

いつもと変わらず、私は6時には起床し彼の

朝御飯を作る。

朝御飯が終われば、彼はすぐに身支度をして

会社に向かう。

私達の間には「夫婦の約束」というのがあっ

た。

『隠し事はなし、お互い全力で自分の成すべ

きことをやること。』
 
それが、私達のルールだった。

「いってきます。」

「いってらっしゃい!」

そして、後ろ姿を見えなくなるまで手を振り

見送った。

さぁ…、ここからが私の仕事の時間。

布団を干し、掃除機をかけ、お皿を洗い、沢

山の家事を次々とこなしていった。

休憩がないほど忙しい日々を送っていたが、

私はそれでもグッとこらえた。

だって、彼も今必死に働いているのだか

ら…。

だから、私だけが休んでいい訳がない。

そう思っていた……、あの姿を見るまでは。