<朔夜side>


月那も桜蘭に何とか加わってしばらく過ぎたある日のことだった。


日数はそこまで過ぎていなく、あまりのスムーズさに俺たちは確信していた。


これは上手くいくと。



「何度来ても大きいよね!」


「まあ、慣れるよ」



期間限定の姫となった月那。


月夜の活動ということならその方が手際がいい。



そして俺はミッションというにも関わらず、脳内で笑顔のなずなを思い描く。


今日も可愛かった……。


たまたま今日忘れ物をして困った時になずなが教科書を貸してくれたんだ。


あの天使をいつまでも見ていられるなら俺は何だってしてやる。



「じゃあ、入りますか!」


「うん」



しかしある情が生まれてしまったのだ。