これ以上、菅田さんと一緒にいるのが
辛くて、何も言わず走って逃げた。

菅田さんは追ってこなかった。

さすがに嫌われただろう。
無神経な女だと思っただろう。
でも、どうすることも出来なかった。
自分の気持ちは届くことはない。
なのに、前より好きになってしまったのだ。


自分の気持ちに気づいてしまった。
ここまで大きくなっているとは……。

2週間経った今でも、
菅田さんの優しく笑った顔が
目に焼き付いて離れないのだから。