「舞、もうすぐ誕生日だろ?なにかほしいものある?」


行事ごとがおわり、いままでの日常が戻ってきた。


「え、大ちゃんなにかくれるの?」


10月15日。舞の16歳の誕生日だ。

13歳のときに死んでしまった舞をこうして祝うのは変な感じだけれど。


「うん、なんでも好きなものいって」


「えー、うーんと」


「今すぐじゃなくてもいいから」


「うん、考えとくね」


なるべく高くないものをお願いしたいけれど。

でも舞は欲があんまなさそうだからきっと大丈夫だろう。