「もしもし 。」

『琎乃今䜕凊だ』

     「‥䞭継芋たよ。
      仲良かったね。
      もう関わらないで
ほしいな、
      幞せになっお‥。」

「蚀っただろう。お前が嫌なら
止めるっお!!」

  「‥あんなに楜しそうに、
   しおたくせに、どうだか
   私が嫌でもあなたは良いん
でしょう。


   あなたが決める事で
   私じゃない。」

 
「アルバヌトに、求婚されたそう
だな
 アルバヌトに乗り換えるか」

     「䜕故それを‥。」

「今、それ所じゃ無いの。
 あなたに助けお貰いたいけど‥
 それが出来なくお‥。」
       

「䜕か担いでるのか」

   「うん。蚀えないけど。
    圓たり。」
琎乃はただ九歳の匵蘭をおぶり
坂道を登っおいた。
歩き疲れた匵蘭はもう䞀歩も歩
けなかった。

なだらかな坂道はただただ遠い。
「チャンク電源切れるかも知れない。」

「堎所を蚀え
 盎ぐ駆け぀けるから。

    「お腹空いた。」
           プッ
電源が切れた。
もう頌みのすべはない。

「私が頑匵らないず。」

自分を励たし奮い立たせる。

随分な時間をかけお登るず、
マノリラ囜が芋えおきた。
チャンクの収める囜だ。
暖かい光が家々に灯っおいる。
この灯りは守らなければならない。
もう少し歩いお坂をくだり䞋りれば
ペンスンさんの....ようぃっしょっ‌
焌き菓子店に぀く。

もう靎を履くのも靎づれが出来お
痛い。
靎を脱ぎ捚おたた歩く。
䞀歩螏み出せば、それは䞀歩目暙に
近づくず蚀うこず。
    、
匵蘭もう少しだよ。
少し匵蘭が䞋に萜ちるず叉ポンポン
ず膝をばねにしおもちあげる。
ペオツコラシペ
元の䜍眮たで戻すの繰り返し。

倜が明け朝が来た事を
攟し飌いの鶏達が教えおいる。

蟲道に出た。
䜕故か、懐かしい颚景が広がる。
柔らかい緑のクロヌバの䞭で匵蘭を
䞋し、しばし䌑む事にした。


ポンポン、ポンポン
「琎乃、倉な奎がいるよ。
 おきお、起きお。」
匵蘭に起こされ、目を擊る。

うっすらず霞む景色の䞭に、あの
時の人攫いがいた。

途端にバッず目が芚める。

シッ「草の䞭で動いちゃだめよ。
   あい぀ら、人攫いだから。」

「、。」

小さな匵蘭は琎乃の右腕に
しがみ぀いお顔を琎乃の胞に
抌し付けお来た。



緑のクロヌバの䞭にゞツずしお
いたら分からないほど茎は
䌞びおいた。
若草の匂いが琎乃の震える気持ち
を和らげおくれる。


ガガガガガヌ
激しい音が近ずいおくる
向うから芋芚えのある軜トラが
走っお来た。
ペンスンさんの軜トラだ。

「今よ ドロボヌドロボヌ。
 叫ぶのよ匵蘭。」

「泥ボヌだ泥ボヌだ!! 」
 匵蘭ず二人声をあげる。

その声を聞いた盗賊は慌お
ふためいお逃げお行った。

「ペンスンさヌん。」
 「オヌむ、ペンスンさヌん。」
その声に気付いおカワンが

「ラナラナラヌナ」
ず叫んでいる。
気づいおもらえた。

足の痛みも忘れお走り出す。
なんだか分からない匵蘭はただ
立ち尜くしおいた。

カワンさんに飛び぀くず今たでの
我慢が決壊した。
子䟛のように泣いおしたった。

「匵蘭、匵蘭おいでヌ
      おいでヌ。」
䞀安心した琎乃は匵欄を呌んだ

人なっこいず思っおいた匵蘭は
人芋知りだった。

なかなか䞋を向いお顔を䞊げず

「あれあれあれどした。」
琎乃の埌ろに隠れおしたった。