『あ!それ、あの漫画の!!』
そう、彼女が反応したのは、休み時間終了の2分前。
俺が筆箱を取って来て席に座ると、その筆箱に先程新しく付けたキーホルダーに反応したようだった。
そのキーホルダーはギャグ要素や格好良い戦闘シーンやラブコメ要素等が入っている男子に人気の漫画のキャラクターの物だった。
『え、この漫画知ってるのか!?』
俺は、驚いた。
だって、男子が読むような漫画であって、女子はあまり買うイメージが無かったのだ。
『知ってるもなにも、愛読者だよ!』
『え!マジか!!俺もだ!』
『このキャラクター好きなんだよねー!何か!格好良くてさ!面白いし!』
『分かる分かる!あの戦闘シーンの炎は凄かったよなー』
『次回は主人公との対決だから、見逃せないよね!』
『本当、それ!』
俺は、こいつの事をあまり知らなかったけど、意外な趣味を知れて、何だか凄く嬉しかった。