『あ、連!もうちょっとだけ待ってて!
日誌終わるから』
『おう』
日誌を書く私の目の前の男子の連(れん)は幼なじみで同い年の男子で
私の好きな人
『やっと、終わったー!
あ、そー言えば用事って何?』
私は連に二人っきりが良い用事があると言われ、日直の日誌を書き終えたら良いと言ったのだ
『今日なんの日だか分かるか?』
『ん?ホワイトデー?』
私だってそれ位は分かる
だけど、何が言いたいのか不明だった
『そうだよ』
『へ?何?』
『これ…』
そう言って差し出された連の手の中には、私の好物のレモン味の飴が有った。
『え、チョコのお返し?』
そう、私は友チョコと嘘をつき、本命チョコを連に渡したのだ
『お返しでこんな事言うのもおかしいけど…俺、友チョコ嬉しくない』
『へ?』
私はその言葉に友チョコも許されないのかと驚いた
『本命が欲しい…お前が…好き…だ』

その二文字はレモンの様に甘酸っぱかった。