『ガラガラガラ…』『おい、帰るぞ』
それは幼なじみの琢夜(たくや)だった
『あぁ、ごめん!もうちょっとで日直の日誌終わるから…』
『分かった、待っててやる』
そう言って琢夜は私の席の前の席に座った
『あれ?珍しいね
いつもなら『俺を待たせるなら先に帰るから』とか言って先に帰ってるのに』
『あ?何だ?帰ってほしいのかぁ?』
と、琢夜が悪魔のような笑みを見せつつ席から立ち上がる
『ちょ!待ってよ!』
『何だよ?俺に帰られるのが寂しいのかぁ?』と、又笑われる
『そーゆー事で良いよ!もう!』
『あれ?お前こそ言い返さないのかよ』
『別に!もう、終わったから帰る!』
『おい!ちょと!待てよ!!』
そう言うと琢夜は私の腕を掴んだ
『何よ!離して!!』『離さねぇ!』
『何でよ!!』『渡せよ!』
『何を!?』『お前のチョコ』
『お前のチョコが欲しい』『へ?』
その瞬間
私はチョコと一緒に心を奪われた