『わぁ!雨じゃんか!』
と、彼女は俺の肩を叩く
『ん?どうしたんだよ?』
『雨!雨って綺麗じゃない?この、線みたいなのが!』
と、彼女は教室の窓を指差す

(そんなに可愛い笑顔雨なんかに向けあがって…何か軽く妬ける…)

『雨って私、好きだな!』

(あーあー…ついに好きとまで言ったよこの人は…)
(雨相手になんて、馬鹿馬鹿しいのは分かってるけど…流石に普通に妬ける…)
『やっぱし雨って傘とかに当たる音とか可愛いし、降る所は綺麗だしさ!
良いよね!』


『は?
お前の方が綺麗だし可愛いだろ?』


俺は言ってしまった
ついに言ってしまった
言ったものはもう引っ込められない

俺の顔はみるみるうちに赤くなっているのが自分でも分かった

『ねぇ…い…今のホント?…』
そう聞く彼女の顔も赤かった
『ま…まぁ…ホント…だ…』

やっとこの恋が進む音がした。