私には、憧れる先輩が居る…

私はいじめられっ子を庇い、いじめっ子に追いかけられ、校舎裏に逃げてきた所だった
すると…
『あいつ何処行ったんだろー』
いじめっ子の声だ
マズイ…
嫌な汗が額から一滴流れた
すると…
『こっち!』と、小声で誰かに言われ、校舎裏の突き当たりの角を曲がらされる
そして、目の前にドアが現れた…

憧れの先輩…凛斗(りんと)先輩は校舎裏の隠れた所に位置する此処、旧倉庫を見つけ、隠れ家にしているらしい
先生すらまともに知らない秘密の場所…
そう、先輩との二人だけの秘密…
その甘い響きにとろけそうな顔を必死で抑える
『先輩!助かりました!』
『いや、別に…君、良い事してたんだしさ』
『い、いえ!そんな!先輩に褒められるような…』

彼女は俺の言葉に照れる
(そんな顔すると勘違いしたくなる…
秘密にして助けたのは、二人だけの秘密と時間が欲しかっただけ
本人には秘密だけど…)