『はぁ…部活、疲れたー』
『先生、人使い荒過ぎですよねー』
『ホント、そうだよねー』
私は、後輩の昴(すばる)くんと下駄箱に向かっていた
美術部は、卒業式・入学式の装飾、新一年生への部活動紹介用の物、部活動見学用の物を作らないといけない
卒業式と入学式が終わったものの、この時期はまだ、忙しい
すると、聞き覚えの有る声がした
『おい。帰るぞ』
『あ、結城!』
結城(ゆうき)は、幼稚園からの幼馴染みで、そこそこ仲が良い
言われるがまま、昴くんとは別れて、結城と帰ろうとした
すると…
『先輩と先に約束したのは俺ですよ?
結城先輩ー?』
何故か闇を感じる言い方でそう言った
『え、ちょっと、私達、一緒に此処に来ただけじゃ…』
『先輩は黙ってて下さい』
『無理にこいつを引っ張るな。
今、こいつからついてきただろ?』
『二人とも止めて!』
『じゃー聞くけどよ』
『俺か』『僕か』
『『どっちなんだよ?』』