『痛っ…』
私はうっかり包丁で怪我をした
絆創膏持ってるし大丈夫…
彼が現れたのは、そう思った時だった…
『怪我したのか。保健室行くぞ』
いつもの冷静な声が同じ班の人達に響く
『ひゅーひゅー!お熱いねぇー!』
『取り敢えず後の授業は頼んだ』
と、からかわれてる事も気にせず言って私を保健室に連れていく
『ガラガラガラ…』『先生居ないのか』
『みたいだね』『消毒液…此処か』
彼は消毒液をみつけて応急措置をしてくれた
『ありがとう…又助けてもらっちゃった…えへへ…』
『え、又?』
『あっ!…何でもな『何でもなくない。言え。気になるだろ』
その視線に負けて私は話した
小学生の時に道に迷ってる所を助けられた事
その時に怪我の応急措置をしてくれた事
その時に使ったハンカチを返したくて探してた事
『それは、君なんだ』って、事も
『え…お前、まさか、あの時の…』
すると、何故か彼の顔が徐々に赤くなった