「それじゃあ、行ってきます」


叔母さんの家に泊まった次の日。


叔母さんに手渡されたお父さんからの手紙をもとに、私は別荘がある場所に向かった。


お父さんの手紙に『買った別荘は自分が死んでも売られることはないだろう』と書かれてあったので、それをたしかめるためだ。


もし、地図のとおり別荘があればそこを新しい住みかとして住み、別荘がなければ叔母さんの家に戻ってくると叔母さんに伝えると、叔母さんはこう言った。


『たしかに、愛海ちゃんのお父さんが買った別荘がまだあれば、そこに住まないとね。


別荘がどこかに売り飛ばされたら大変なことになるものね』