「ふぅ……」


薫くんの告白を聞いてから、数時間後。


昼ご飯を食べ終えた私は、自分の部屋のベッドに寝転んでいた。


頭の中で、あの言葉が何度も再生される。


『俺のこと、好きになってもいいから』


好きになってもいい……。


薫くんの口から、そんな言葉が出てくるとは思わなかった。


薫くんは、いったいどんな気持ちで、そんなことを言ったんだろう……。


なんて思っていると。


コンコン。


部屋のドアをノックする音が聞こえた。


慌てて起きあがり、ベッドに座る。


誰が来たんだろう。


「どうぞー」


私のその言葉でドアが開いた。


ドアを開けた人物が、私の視界に現れる。


「やっほー、愛海ちゃん」


「誠さん!」


ドアをノックして、開けたのは誠さんだった。