「初めまして。新太くんの知り合いの青山遥斗と申します。」

挨拶すると、お爺さんは目元に沢山の皺を寄せて微笑んだ。

そしてその時、俺は初めて"Last note"同士のアイコンタクトを体感した…。

お互いの人生の"匂い"を、感じ取ったのだ。
絵梨奈ちゃんとの"魔性"の時とは違う、とても不思議な感覚がした。

「君は随分、幼少期に孤独な想いをしてきたね。」

お爺さんのその言葉は、まるで占い師に言い当てられた時みたいだ。

「貴方はヤンチャな経験をお持ちのようで。」

「だが、お互い良き妻を見つけたみたいぢゃな。もうすぐ子供が産まれるね?」