ケータイ小説 野いちご

それでも君を

episode3*

「ねぇ、この間、俺梨央に最大限の感染予防をしてほしいって話さなかったっけ?」



ものすごい呆れ顔で颯くんが冷たい視線を私に向ける。



「してた…けど、」




「先生、梨央今日は予防してなかったと思います!」



私に代わって、例によって付き添ってきた結愛が真摯に答える。



「って、結愛ちゃんが言ってるけど?」



冷たい声が診察室に響く。



季節は夏。


午前中の体育に参加し、プールへ入ってしまったのだ。



一回だけ泳いでやめれば大丈夫だろうと高を括っていて、ここまで体調が悪くなるとは考えもしなかったというのが正直なところである。


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