志乃ちゃんが飛び出して行ってすぐ、
俺らも帰ることになった。


龍に関しては
志乃ちゃんが心配らしく、
家に行くと言って別れた。


なんとなくこのまま帰る気にもならず、
紺ちゃんに家に行ってもいいか尋ねる。


以外にもすんなりとOKをもらい、
タクシーに乗り込んで紺ちゃんの家へ。





「ハルなんか飲むー?」




そう聞いてくれたけど、
何も言わずに首を振る。


ソファに座った俺の隣に
紺ちゃんは黙って腰を下ろした。





「どうしたん、なんかあったんやろ?」





部屋に入ってまだ一言も話さない俺に
優しく問いかけてくれた。






「なんかっていうか......」

「いいからブワーって言うてみ。」





そう言われた俺は
今自分が何に悩んでいるのかも
分からないままに打ち明けた。