紺ちゃんが話してくれた話は
すごい純粋な話やった。


その子のこと好きなん?と聞けば
それはわからんと困ったように笑い、
笑顔がめっちゃ可愛いねんと微笑む。


恋したいなーって時々言うけど、
誰かと付き合ってるところは何年も見てない。


ただ、純粋に、
紺ちゃんがその子のことを好きになって、
その子もまた紺ちゃんに恋して
2人が付き合えたらいいのにな。



そう思った。






「話してくれてありがとう。」

「全然やで。
だから斗もな、
もっと自分に自身持っていいと思うねん。」

「ほんま?」

「ほんま!斗に見初められたその子、
ほんまに綺麗な子なんやろなぁって思うもん。」

「めっちゃ綺麗やで。
何回も会うタイミングあったのに
毎回タイミング悪いねん。」

「ははっなんでやろ。
神様のいたずらやろか。」

「あほか(笑)
別に紺ちゃんにそんなイタズラしても
神様別に特せんやろ!」







ほんまに神様はいたずらや。



紺ちゃんにじゃない。




俺に。





もっと早く気付けばよかったのに。