まぶたの向こうが眩しくて、意識はどんどん引き戻された。


重たいまぶたを持ち上げると、白い天井がぼんやりと映る。



「ん……」



今何時だろ……。


毎日6時半にセットしてるアラームが鳴ってないってことは、もう少し寝てられるんだろうけど……。



眩しさから逃れるために体をよじらせて寝返りを打ったところで──いつもと違うことに気付く。

マットレスの固さとか、薄目で見た景色とか。……そうだ!



ハッとしてまぶたを持ち上げると、すぐに誰かと視線がぶつかった。



「お、起きたのか」



頭上から降ってきた低い声に、私は思わず動作を停止してしまう。


ええと。レディの寝床に、男が1人?



「何固まってんだよ。目ェ渇くぞ」



相変わらずのぶっきらぼうな物言いに、眠っていた頭がようやく起きた。


そうだ、昨日色々やらかして……お隣さんの家に泊めてもらったんだった。



「お、おはよ」


「おう。おはよう」



お隣さん──ナオくんも今起きてきたとこなのか、短い髪がぴょんぴょん跳ねてる。


初対面の時も、確かこんなだったなぁ……。