中村美優。
彼女を見た時、驚きが隠せなかった。
美少女。
そう思った。
そして闇を抱えている。

ハッキングしても情報はほとんどない。
俺は得体の知れない子と関わろうとは思わない。

しかし俺達の総長が、彼女を姫にすると言った。
隼人を見て思った。これは決定事項なのだと。
だから、姫にすることに反対はしなかった。

でも彼女は俺たちの心を見抜いた。
少し、少しだけ俺も彼女に興味を持った。

美優ちゃん。君は一体何者?

今はまだ分からないけど、俺も認めてもいいかなと思い始めてきていることだけは分かっていた。

そして、美優ちゃんが龍雅さんの妹だと分かった時、その事実が俺の中にスーッと入った。

彼女の情報が得られなかったのは龍雅さんがロックをかけていたからなんだろう。
龍雅さんは、ハッカーとしても全国No.1だった。

美優ちゃん。俺たちの探してた女の子。

この時、俺も美優ちゃんを救う事を心に決めた。