「本当にもうすごくかっこよかったんだから!
人当たりもいいし、さわやかな笑顔でね、どこぞの王子さまだと思ったわ〜!」
「いやぁ、そんなに素敵な彼氏なら俺も見たかったなー」
週末の土曜日。
今日は菅原と猫カフェに行くため、休日だったけれど、いつもより早起きした私。
リビングに行けば、お母さんは洗い物をしていて、ソファに座るお父さんに菅原の話をしていた。
遠足の日の夜、菅原とお母さんの3人でご飯を食べた。
もちろん菅原はにこにこ笑っていて、気配りもできる優しい“王子さま”姿だったわけで。
お母さんは遠足の日から今日までの数日間、ずっと菅原の話ばかりしていた。
相当気に入ったらしい……って、当然か。
“王子さま”である菅原は、人気者なのだ。