「なぁ!そこの姉ちゃん!」



「俺らと遊ぼーよ!」




木村 晴空


只今学校の帰り道に3人の男達にナンパされています。



「あ、あの、私帰るのでし、失礼します…」



「いいじゃん!親には友達と遊んでたって言えばさ!さ、行こ!」



え、えぇぇぇ〜!

男達に強引に腕を引かれて行く。



「は、離して!」



と言っても男達は聞く耳すら持たない。

ど、どうしよう、


このままじゃ本当にどこかに連れて行かれる!



誰か、助けて…!




「おい」


男達と強引に引っ張られていた私の間に割って入って来た1人の男。


背が高く、髪は少し暗めの茶髪。
顔もよく見ると、鼻筋も高くて目は少しだけ細く
整った顔にピアスを左耳に1つだけ付けている。


服装は青いジーパンにシンプルな黒色の半袖を来
男は男達から、一瞬で繋がれた手を追い払い

私は男の腕の中に引き寄せられた。



「何すんだよてめぇ」



「お前らこそ何してんだよ。嫌がってんだろ」



「俺らは今からこの子と遊びに行こうとしてんの。見て分かんねぇの?」



男達が笑いながら言うと男は鼻でフッと笑った。



「悪いな、こいつ俺の彼女なんだわ」



「へ!?」



いきなりの言葉についマヌケな声を出してしまった。


俺の…カノジョ…かの


…彼女!?!?



え、私今彼氏なんて居ませんけど!?


そう思いながら男の方を向くと目が合った。




「チビのくせにナンパさてれんじゃねーよバカかお前は」



表情何1つも変えずに、初対面の私に向かって"バカ"と言う毒舌を吐く男。



初対面なのにバカって…しかも、

チビ…。



「俺の彼女に手出すんじゃねぇよ」



3人組の男達にそう放って毒舌男は私を連れ、その場を離れた。