「はい、今日の補習授業はここまで」

補習授業が終わり、私は荷物をまとめ始めながら未来予知botのことを考えていた。

未来予知botが本物であるということはわかった。

これをうまく使えば、私も葉月のように成績があがるかもしれない。

それだけじゃない、もしかしたら田鍋さんのような超優等生になれるかも…。

私が優等生か…きっとみんな驚くだろうな。

「ふふふ」

想像すると、ちょっとおかしいかも。

それこそ、カンニングを疑われてしまいそうだ。

「なに笑ってんの?」

「わ、颯(はやて)!びっくりさせないでよ!」

「ごめんごめん」

颯は笑いながら謝る。

湊(みなと)颯、同じクラスの男子生徒。

バドミントン部で、結構強いらしい。

女子からの人気は高いが、なぜか彼女はいない。

「で、なんで笑ってたの?」

「それは…」

「?」

私は、未来予知botのことを言おうとして口をつぐんだ。

葉月との約束を思い出したからだ。