ガコン

鉄格子を開け、僕は人形を閉じ込めている『檻』の中に入った。

「あは…ひひひ…りょぉませんぱい…あいしてる…」

僕が腕に『29』と記したその女の頭の中には、もはや僕のことしか無いのだろう。
でも僕はキミだけを愛することは出来ないよ。

今日、妹と一緒に食べたリズナも、
前にリズナと一緒に食べたシュリも…
みんな僕の愛おしい可愛い人形なんだ。

僕は壁に飾ってある『1』から『28』までの元カノたちを眺めた。