鈴木が連れていかれてから、

順番に一人一人、

時間を空けて連れていかれる。


魔族は何が目的なんだろうか。

鈴木は大丈夫なのか。


そう思っていると次は俺が呼ばれた。


俺は魔族に着いて行く。


ドアを抜け何分か歩いた。

豪華なドアの前で魔族が止まる。

魔族に中に入れと目で合図される。



恐る恐る中を覗くと、

そこには豪華な装飾が目につく部屋。


部屋の真ん中にテーブルとソファ、

それに座ってる…、

多分魔族、がいる。



俺は部屋に入り、

促されるまま、魔族の対面のソファに座る。


「名前を言え。」


対面に座った魔族が言う。


「へ?」


俺は突然の質問に戸惑い、少し思考が停止した。

すると、


「質問に答えろ。

答えなければ切る。」


と、俺を連れてきた魔族が後ろから刃を近づけながら言う。


おっかねー。

まぁ、切られんのはやだしな。


「佐藤 愛真」


「ん。この水晶玉に手を置け。」


対面の魔族が言う。

俺はその通りに手を置く。

透明な水晶玉の色が変わり、

綺麗な水色になった。


「ん。連れて行け。」


「はい。」


後ろの魔族が、また俺を連れて歩く。

俺は訳が分からずのまま、魔族の後を歩く。


今度は外に出て少し歩く。


しばらくして着いたのは、

マンションのような建物前。



そこに入り、部屋に通される。

部屋に入ると、そこには鈴木がいた。



「鈴木!大丈夫か!」


「俺は大丈夫!

お前も平気か?」


「おう、大丈夫だ。」


お互い無事の確認し、一安心する。

すると、後ろにまだ居た魔族が、


「お前らは、これからここに住むことになる。

詳細は後で知らせる。」


それだけ言うと、魔族は去って行った。


「鈴木、俺らこれからどうしよう?」


「とりあえず下手なことしない限り殺されないから…

特訓あるのみだな!」


「おぉ特訓!異世界系ぽい!!」