明るい日が差し込む教室に、ひとり席に座って本を読む男の子がいる。

サラサラの髪の毛は絹糸のように綺麗で、肌は白く、伏し目がちの二重の瞳は優しく澄んでいて。

陽だまりに溶け込みそうな儚げなその姿は、天使だとか、王子様だとか、とにかく高貴ななにかに例えたくなるほど美しかった。

私は、彼のことを──。


『あんたみたいなヤツ、大嫌い』