「那美佳ーーーー!!入れろーーーーー!!」



「はーーーーーい!!」




ピーーーーーーーーーッ




「試合終了!勝者、2の3!」




「「「「「「やったーーーー!!」」」」」




体育館からクラスのみんなの喜んだ声が聞こえる。




「那美佳すごいすごい!!」



「ありがとう!あー、楽しかった!やっぱりバスケは楽しいよねー!」



「いやいや、さっきまでバレーに出てた人が何言ってんの。」




喜ぶみんなの中からそんな声が聞こえた。




「あっ、栞里(しおり)!!勝ったよ!見てた!?」




「うん。見てたよ。でも本当に大丈夫?バレーもやってバスケもやって、今度はリレー?体育祭の種目全部制覇するつもり?」




呆れた顔で栞里が私に言う。




栞里は私のお姉ちゃんみたいな存在。




去年同じクラスになって、私が声を掛けたのが最初。



栞里はめんどくさそうな顔をしていたんだけど、いつの間にか仲良くなって、今では親友!




誰が見てもかっこいい容姿、私がクールビューティーって言うと怒られるけど、実は照れてるんだよね。




「全部制覇はやっぱり無理だけど、リレーはやりたい!燃えるじゃん!!」




「私には分からないけど、無理しないでね。」




「うん。ありがとう!」