数日後、『隣人ジュリエッタ』に代わる作品を書きあげて編集部に提出した。

その日の昼下がり、私はミヤジと彼の行きつけであるハワイアンカフェで打ちあわせをしていた。

「それは災難だったな」

ミヤジはマンゴージュースを飲みながら、先日に起こった出来事を話した私にそう言った。

「本当に恐ろしいったらありゃしなかったよ」

ココナッツワッフルを食べながら、私は息を吐いた。

「何か心当たりはないか?

最近別れた元カレとか誰かいないか?」

そう聞いてきたミヤジに、私は首を横に振った。

「あの人はそう言うのに興味がなかったから」

そう言った私に、
「まあ、佃の職業自体を快く思ってなくて別れたようなものだったからな」

ミヤジは言い返した。