二人で街灯に照らされた道を歩く






女の子を1人では帰せないよ。







なんて、言って着いてきた春川くん。






今どき珍しい、紳士か。






翔 「華は、夢とかないの?」





聞かれると思った。





「...」






翔 「あっ、ごめん。言いたくなかった...?」





ああ、困らせちゃってる。






「...違くてさ。

夢とか、分かんないの。

とりあえず大学行けばいいかな、って思ってて

でも、さっきの春川くんの話聞いてたら

そんな自分が、なんか恥ずかしくなった」







翔 「...夢って、見つけようとして見つかるもんじゃないから

だから、ゆっくりでいいんじゃない?

いつか、見つかるよ華にも。きっと」






「そうだね」







きっと、そんなこと教師に言われても




無責任なやつ。としか思えなかった。




でも、そんなこと少しも思わなくて




大丈夫。私にもいつか見つかる。




って、信じることが出来たのは





春川くん、君だからだよ。




夢にひたむきに向き合っている




そんな君が言ってくれたから





私は、信じることが出来た。