クリスマスに夏色なんて





やっぱり、君は変わってないね





白くて柔らかい綺麗な雪が降ったあの日





寒いね。って鼻を赤くさせて





クシャって君は笑うんだ。





それなのに、





綺麗な優しい声で、夏色を歌うから






季節感考えてよ。って





マフラーに口をうずくめて笑ってた私。






すごく寒かったけれど





心と左手は確かに暖かくて






ああ、ほら。





私、こんなに覚えてるんだよ。







『それでは、L'AILEで


アナタへ、です。どうぞ』






その言葉で始まる曲のイントロ





やがて君の声が、テレビ越しから聴こえてくる




あの頃と、変わらない優しい声で歌う彼。





変わったことといえば





断然、上手くなった歌声




そして




その優しい歌声で歌ってくれる君は





もう私の隣にいない。








だだそれだけ。






それだけなのに、どうしていつも






心がズキっと音を立てるんだろう。







あと、何回、君の歌を聴いて






涙を流せばいいんだろう。







ねえ、教えてよ







「...翔太くん」